INVITING DIGITAL IDEAS TO PAPER PAGES

IKEAといえば、テーマパークのようなあの巨大な店舗を歩き回るのも楽しいですが、分厚いカタログでページをめくるごとに「もしうちでこんな素敵なインテリアができたら…」なんて想像を膨らますのもワクワクできて楽しいですよね。

そんなカタログですが、2013年最新版はいつもとちょっと違った体験が用意されているんです。カタログそのものは、少しサイズが大きくなり、紙質もグレードアップしているそうですが、そこに新たな工夫として「インタラクティブ性」が加わりました。

上の画像の例で説明しますと、ページの上にスマートフォンをかざすとカタログ上では閉じている扉の中が覗けちゃうという仕組み。これで収納スペースの効率的な使い方を確認することができるんです。

このようなスケルトンページ以外にも、IKEAデザイナーによるハウツー映像だったり、商品に関する豆知識の紹介だったり、クッキングショーだったり、様々なコンテンツがカタログページに潜んでいるそうです。カスタマー側から、収納のコツとかインテリアデザインのアドバイスを投稿してシェアすることができる、というのもあったら更に面白そう。色んな可能性があって、想像するだけでワクワクするカタログですね。

こちらが、新カタログ紹介ビデオ:

上記のビデオは、恐らくベッドのカタログページにスマホをかざすと表示されるプロモーション映像だと思います。

「お互いのことを愛し合っていても、ベッドルームの趣味は異なるかもしれない。IKEAなら、その問題を解決できますよ」

というようなメッセージが込められていて、とてもかわいい。

次のビデオは、机のページ用かもしれません。IKEAらしくDIY雰囲気満載の映像です。

個人的に、「ナイスアイディアだなぁ」と感心してしまったポイントは、QRコードではなく画像認識ソフトを使ったアプリを用意したこと。QRコードを使った手法だと、あらかじめQRコードをカタログに印刷しておかなければいけないので、後でコンテンツを追加することができません。しかし画像認識技術を使えば、その問題は簡単にクリア!

このカタログの企画制作をしたMcCann Ericksonの副会長Andreas Dahlqvistによると、一つ重要な目標は、IKEAカタログの寿命を延ばすこと、だったそうです。自宅で活用される期間というのは大体二週間らしいですが、今回の新しいカタログでは、スマホを介したインタラクティブコンテンツを定期的に更新・追加していくことで、顧客に年中活用してもらえるようなカタログになるだろう、というわけです。

以前、私の個人ブログのほうでQRコードを使った国境なき記者団のインタラクティブ新聞広告をご紹介しました。カダフィやアフマディネジャドの口元にスマホをセットすると、彼らが決して語ることのない自分らの国の真実をジャーナリスト(けど口元だけ)が淡々と報じる、というもの。新聞というメディアの特性上、面白い仕掛けを施した広告でも、翌日になればリサイクル箱行き…。

カタログだって、届いたその日にパラパラっとページをめくっただけで、後は埃かぶって眠らせるだけ…という状況になりかねません。けれどもそこに、新しく魅力的なコンテンツを随時吹き込めるような仕掛けを用意することによって、カタログを眠らせない!というのはなんとも素敵なアイディア。また、顧客との長期的な関係(相手を飽きさせずに、常に興味を持ってもらえるような関係)を上手く築いているなぁとも思います。

カタログ専用アプリのリリースは7月31日とのことですが、一年を通してどんなコンテンツを提供してくれるのか、楽しみですね。既に、2014年版カタログに期待が膨らんでおります。

参考:
IKEA’s Interactive Catalog Is Packed With Videos For Reader’s Phones – PSFK (July 19, 2012)
IKEA – A New Kind of Catalogue – Creativity (July 18, 2012)
McCann-Erickson Gives New Ikea Catalog a ‘Vitamin Pill’ - Creativity (July 19, 2012)