とっても暑かった夏もようやく過ぎ、いよいよ秋本番となりましたね。秋といえば芸術の秋!です!これからたくさん注目の展覧会が全国各地で開催されますが、北欧関連の展覧会も見逃せません。今回はそんな芸術の秋にぴったりの北欧に関する展覧会をご紹介したいと思います。

愛媛県出身の石本藤雄さんの展覧会「石と遊び、土と遊ぶ」が9月26日から10月11日まで、石本さんの故郷である愛媛の3会場で開催されます。

exhibition

 

北欧との関係は…?

あれ?日本人?北欧じゃないの?と、中にはそう思われた方もいらっしゃるかもしれません。ですが、実はこちらの石本藤雄さん、何を隠そうフィンランドを代表する世界的に有名なファブリックブランド「マリメッコ」の元デザイナーなのです!

石本さんは「マリメッコ」で32年間に渡り、定年退職するまでテキスタイルデザイナーを勤めました。そして、現在ではフィンランドの陶器ブランド「アラビア」でアート部門の陶芸作品の制作に取り組んでいます。

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撮影:原田智香子

 

石本藤雄さんとは?〜マリメッコ、アラビアとの出会い〜

石本藤雄さんは焼き物の産地で有名な愛媛県砥部町に生まれました。実家はみかん農家で、みかん畑と美しい花々に囲まれた自然豊かな土地で少年時代を過ごされたそうです。

東京藝術大学卒業後は広告デザイナーとして活躍された後、世界各地の旅を計画しました。その旅先の一つとして訪れたフィンランドのデザインショップでマリメッコの生地に出会いました。学生時代から思いを馳せていたフィンランドデザインと再会し、マリメッコのデザイナーになりたいと思われたそう。

それから飛び込みでマリメッコの門を叩いたところ、創業者で社長のアルミ・ラティア氏の目に留まり、晴れてマリメッコのデザイナーとなったそうです。

Fujiwo Ishimoto撮影:市川勝弘

マリメッコのデザイナーとして働くかたわら、陶芸にも興味を持ちはじめ、48歳の時にマリメッコを一時休職し、アラビアのアート部門で客員作家として陶芸を一から学びました。陶芸は今でも精力的に続けられています。

また、フィンランドの優れたデザイナーを表彰する賞カイ・フランク賞を受賞したり、フィンランド獅子勲章プロ・フィンランディア・メダルを受勲するなど、日本人でありながら、フィンランドデザイナーとして高く評価されています。日本でも2011年に旭日小綬章を受章されました。

 

石本さんの作品をご紹介

石本さんの作品には、ファブリックにも陶にも、花々のモチーフなど自然豊かなものが多く、作品の中に風景の広がりが感じられるのが特徴です。

ceramic art
撮影:原田智香子

陶器の作品では、釉薬(ゆうやく※素地の表面に施すガラス質の溶液)に対するこだわりが見られます。写真の作品も、自然の草花たちから直接採取したような深い色彩が印象的です。

 

待望の故郷での個展

1970年にフィンランドに渡って以後、ヘルシンキで生活し制作を行う石本さんの活動は、日本であまり紹介されてきませんでした。この度、多くのアーティストやデザイナーに刺激を与えてきた石本さんの活動を、故郷である愛媛で紹介するために本展が企画されました。

今回の展覧会は、2012年12月から2013年1月にかけてスパイラル(東京・青山)で行われた石本藤雄展「布と陶 –冬−」をベースに、新作の陶芸作品を加えて再構成されます。ファブリックでは、過去に石本さんがマリメッコで手掛けたファブリック作品の一部が、陶芸作品では、ミニマルな表現の大皿作品や色彩豊かな新作花レリーフ作品などが観られるそうです。

デザイン王国フィンランドで、テキスタイルと陶の両方の分野で活躍されている石本さんの展覧会、すごく興味が湧いてきますよね!
愛媛とフィンランドがどのように石本さんの作品に影響を与えたのか、作品のルーツを探る旅に、この秋は石本さんの故郷愛媛へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

[Information]
◎石本藤雄展「布と遊び、土と遊ぶ」
期間:2013年9月26日(木)~10月11日(金)

会場1:①愛媛県美術館 新館2F 特別展示室(メイン展示会場)
開館時間:9:40~18:00(入室は17:30まで)
休館日:9月30日(月)、10月8日(火)
住所:愛媛県松山市堀之内
入館料:700円(前売り500円)、高校生以下無料

会場2:②砥部町文化会館(作品展示)
開館時間:9:00~17:00
休館日:9月30日(月)
住所:愛媛県伊予郡砥部町宮内1410番地
入館料:無料

会場3:③茶玻瑠(ちゃはる)(展示と作品販売)
開館時間:9:00~17:00
休館日:会期中無休
住所:愛媛県松山市道後湯月町4
入館料:無料
※詳細は公式facebookをご覧ください。