今日は『YOUは何しに北欧へ?』のVol.8をお届けします。

Vol.7のフィンランドの家具デザイナー・山田吉雅さんにご紹介いただいたのは、ヘルシンキにお住まいの画家、川地琢世さん。

川地さんは画家としての活動を行いながら、バルセロナでフィンランド人女性と運命的な出会い(!)を果たし、彼女にプロポーズをするためにフィンランドに引越しをされたとのこと!北欧での暮らしを始めてからすでに7年が経ち、今はアトリエで絵を描きつつ、絵画教室の先生や非常勤講師としても活躍されています。

それでは最後までインタビューをお楽しみください!

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きっかけは、フィンランド人の妻にプロポーズするためです!

プロフィール

1. フィンランドに引っ越したきっかけを教えてください。

フィンランドに引っ越したきっかけは、ずばり、僕の妻(フィンランド人)にプロポーズするためです!1995年に日本で大学を卒業してからアメリカへ渡り、シアトルとサンディエゴで5年間勉強しました。その後、ヨーロッパに来て、イタリアとスペインで約7年半仕事をしながら絵を描き続けていました。

そして2006年夏の終わりにバルセロナでフィンランド女性と出会ったんです。その時期は、日本帰国も含めて生活に変化が必要だと感じていた頃で、北欧の文化と自然と芸術に興味があったこともあって、直ぐに運命的(自分ではそう思っていた)に出会った彼女の住む街に行ってみようと決心しました。

それは一種のギャンブルでもありましたが、これまでのような直感まかせの選択だったような気がします。

2. 今はどのような活動をされていますか?

僕の職業は画家です。アトリエで絵を描き、展覧会を開いて、絵の買い手を探す。これが活動の基本路線ですが、浮き沈みのある仕事を支えるためにアトリエで絵画教室をやりながら、美術系の学校で非常勤の講師として働いています。

アトリエ

3. フィンランドに来て仕事上で一番の苦労話(あるいはカルチャーギャップを感じたこと)を教えてください!

物価の高い北欧なだけあって、フィンランドも高い税率のかかった物は高いです。そのため、作品作りに使う画材や絵画教室用の道具類、アトリエのレンタル料などはとても大きな出費です。それが仕事上の苦労する点というか、気を使っている点です。

4. フィンランドに来て仕事上で一番嬉しかった話を教えてください!

フィンランド人が日本人の作り出す作品に対して興味を示し、高い評価をしてくれることですかね。日本で北欧が人気であるように、フィンランドでも日本を遠くにのぞみながら強い好奇心を示しています。

フィンランド人が考える日本はポジティブなものが多く、僕が日本人だということだけで好意的に接してくれる人も多いように感じます。それもあり、僕の作品に対しても良いリアクションを見せてくれています。

7月13日まで、ログハウスで個展を開催したのですが、(下図の)新聞の切り抜きは、地元のローカル新聞がその展覧会を紹介してくれたものです。展覧会は、ヘルシンキより東に約100キロ離れたLoviisa(ロビーサ)という海沿いの街で開催しており、今回で4回目となりますが、毎回とてもポジティブな記事を書いてくれ、沢山の地元の人たちが観賞しに足を運んでくれています。

絵を観ながら微笑んだり、物思いにふけっている人に話を聞くと、仕上げやスタイルは日本的(彼らの持つイメージ)なのだが、色やテーマやメッセージには共感出来るというものが多く、フィンランド人の好みのテイストと日本人(最低でも僕の)テイストは似通っているんだなぁと思います。

確実に言えることは、以前住んでいたイタリアやスペインよりもフィンランドは仕事がしやすいですね。

新聞記事

「仕事は家族のためにある」というフィンランド人の考え方を日本人も取り入れて欲しい

5. 川地さんがフィンランドで学んだ仕事術あるいはライフスタイルで、日本でも取り入れられそうな(あるいは日本人が見習うべき)ことはありますか?

フィンランド人は仕事に対して真面目で、責任感を持ってキチッとこなしますが、定刻になるとパタッと仕事をやめて帰宅します。仕事を始める時間は午前7時、8時、9時と各自で決められるところが多く、7時から仕事を始めた人は3時頃にオフィスを後にするといった具合です。

それもこれも、家族との時間を大切にするという理由が根本的にあるようです。共働きの家庭が多く、子供の学校や習い事の送り迎えなどのアレンジにも積極的で、勤め先も協力的だそうです。

産休はお母さんだけではなくお父さんもとることができ、「仕事は家族のためにある」というフィンランド人の考え方などは、「家族は仕事のためにある」と言わんばかりに働く多くの日本人には取り入れてもらいたいライフスタイルですね。

6. 今後の目標(短期でも長期でも結構です)をぜひ教えてください。

今後の目標は、ずっと絵を描き続けることです。僕の絵を観てポジティブな気持ちになれる人、絵に込められたメッセージを感じてくれる人が沢山増えてくるような絵を描くことです。また、夢を語るなら、僕の絵を観た人が「川地琢世が描いた絵だ」と気付いてくれる作品を作ることです。

作品

最近見つけたヒュゲリは、5ヶ月になる娘の顔を見ている時!

7. 川地さんにとって、もっともヒュゲリ(デンマーク語で心地良い・リラックスできるという意味)な瞬間はなんですか?

僕のヒュゲリは、実は最近見つけたんです!以前は、好きなことをやっている時が心身ともににリラックスできる瞬間でした。例えば絵を描いている時やサーフィンをやっている時、スケボーをしている時、ライブの音楽を聴いている時、サッカーをしている時、妻と旅行している時、風呂に浸かっている時などでした。それが今では、5ヶ月になる娘の顔を見ている時になりました。40を越えて授かった子にどっぷりハマっています。とても可愛いです :)

お子さんと

8. この企画は、リレー形式で続けようと思っております!他に北欧で活躍している日本人の方をご紹介いただけますか?

次に紹介したい頑張っている日本人ですが、ヘルシンキでコーディネーターとして活躍している歌野嘉子さんを推薦したいと思います。歌野さんとはヘルシンキ日本語補習校で共に講師として知り合いました。日本からの個人旅行、ウェディング、メディア取材、買い付け等のコーディネートする仕事をされていて、フィンランド国内を飛び回って活躍しています。

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いかがでしたか?

今の奥さまにプロポーズするためにフィンランドに引越しをされたとは、とてもロマンチックですね!しかも川地さんの絵が現地で高く評価されているとのこと、いろいろな意味でフィンランドとの運命的な出会いがあったことを感じさせられます。

「仕事は家族のためにある」というフィンランド人の考え方を日本人も取り入れて欲しい、という言葉も印象的でした。川地さんの場合は、つい最近お子さんも生まれて、より一層そのような考え方を意識されるようになったのかもしれませんね。お子さんの存在が、今後川地さんの描く絵にどのような影響を与えるのか、とても楽しみです。

川地さんの作品や活動についてもっと詳しく知りたい方はホームページをぜひご覧ください。

次回はヘルシンキ在住のコーディネーター、歌野さんをご紹介します。

引き続きお楽しみに!