“日本はとても魅力的でおもしろい映画の国だ。常に私たちに驚きを与えてくれ、今後一層の注目が期待される。日本映画には立派な伝統があり、今現在も活発さは衰えていない。近年日本で持ち上がっているナショナリズム、ミリタリズムに関する議論さえも映画文化に取り入れている。また、世界の中でも最も男性支配的だった映画産業において女性監督が一般的になりつつある

引用:Japan in focus | Gothenburg Film Festival by ヨーテボリ国際映画祭美術監督 ヨーナス・ホルムベリ

こんにちは!スウェーデン現地ライターのkentaがお届けします。

毎年、スウェーデン西海岸の街ヨーテボリ(Göteborg)で1週間にわたって開催される「ヨーテボリ国際映画祭(Göteborg Film Festival)」。北欧最大の映画祭と称され、世界各国から作品が集まります。

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この期間中は、朝から晩までヨーテボリ市内の劇場や映画館で出品作品が上映されるのですが、なんと今年は日本映画特集!日本からは以下の14作品が出品されました。(※原題、英題の順に表記)

  • 『野火(Fires on the Plain)』
  • 『マンガ肉と僕(Kyoto Elegy)』
  • 『ひと夏のファンタジア(A Midsummer’s Fantasia)』
  • 『Parole de Kamikaze(I, Kamikaze)』
  • 『TOKYO TRIBE(Tokyo Tribe)』
  • 『チョコリエッタ(Chokolietta)』
  • 『喰女-クイメ-(Over Your Dead Body)』
  • 『欲動(Taksu)』
  • 『2つ目の窓(Still the Water)』
  • 『Starting Over(Starting Over)』
  • 『かぐや姫の物語(The Tale of Princess Kaguya)』
  • 『夢と狂気の王国(The Kingdom of Dreams and Madness)』
  • 『そこのみにて光輝く(The Light Shines Only There)』
  • 『殯の森(The Mourning Forest)』

冒頭のセリフは、映画祭ホームページにて紹介されている日本映画についてのコメントです。日本映画への関心の高さがうかがえますね。

また、1月30日には『2つ目の窓』の監督である河瀬直美さんが、自身の映画観や監督としての思いなどをお話しするイベントが行なわれました。

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河瀬さんはイベントの最後に「私は初めてスウェーデンに来て、まだミートボールも食べていないのですが(笑)、ここは優しい雰囲気のする街だなと感じました」とおっしゃっていました。ということで・・・!

わたくしスウェーデンライターkentaは北欧ヒュゲリニュースの代表としてイベント後の河瀬さんに突撃!河瀬さんにほんの少しだけ時間をいただいて、スウェーデンに来る前のスウェーデンに関するイメージをうかがったところ、即答で「IKEA!」ということでした(笑)

そのほかにもSkypeの発祥地、自動車メーカーのVOLVOがスウェーデンだということを知っていて、福祉が充実していて高齢の方が元気なイメージ、ともおっしゃっていました。

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イベント後のお忙しいなか、一緒に写真も撮っていただきましたよ!(河瀬さんのお顔がブレていて大変申し訳ありません・・・)

その後は、隣接する映画館で「2つ目の窓」を観賞しました。僕以外はほとんど全員が日本人ではない中で日本映画を観るのは、小学校の家庭訪問のときのような、少し照れくさい気持ちになりました。

僕(日本人)には何気ない日常を映しているシーンでも、周りのお客さんは驚いたり、微笑んだり。新しい文化との接触、発見の連続です。また、周りのお客さんたちの「異文化との接触」の瞬間に気付くことで、僕自身が日本文化、あるいはその特異性について気付くことができました。

イベントの中で河瀬さんは、自身が映画祭に参加して、世界中の人々に自分の作品を観てもらうことで自分を育ててもらっていると述べたうえで、こうおっしゃっていました。

「日本人は外を体験しないと学べない。つまり、外国に行ったり、あるいは外国人に日本に来てもらったりして、そこでの対話や経験を通じて自分たちについて知っていくことができると思うんです。私が奈良で映画祭を開くことにした(※)のには、そういう思いもありました」

まさしく僕は、外国人に混じって日本映画を観ることで、日本の文化や日本の自然の素晴らしさ、その特殊性を学んだのでした。

映画が終わると会場中で拍手。僕の隣に座っていた夫人は何度も「素晴らしかったわ、素晴らしかったわ」と言っていました。

日本人も外国人も、一緒になって日本を知ること、日本を理解すること。そうして私たち日本人が胸を張って日本を誇れることが大切ですね。そして、それは日本に限らず世界の全ての国の人たちに当てはまることだと僕は思います。

※河瀬直美さんが理事長を務める「なら国際映画祭」は2010年に初開催。現在まで2012年、2014年と計3回開催されている。

参考:
Japan in focus | Gothenburg Film Festival
なら国際映画祭 2014