デンマークの赤十字が国内の不法滞在者・ホームレスたちに無料の医療施設利用を促す目的で空き缶を捨てています。空き缶を捨てることと、医療支援がどのように結びつくのかと不思議に思う方も多いでしょう。その答えはなんとも温かく賢いものでした。

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先頃デンマークの赤十字は不法滞在者やホームレスなど、社会保障を受けていない者たちを対象とした診療所を2軒設立しました。しかし不法滞在者たちは身元が知られる事を恐れるために医療機関へ赴くことはめったにありません。強制送還のリスクもありますしね。ホームレスたちにとっては経済的理由もあるでしょう。

更に彼らは政府機関を避け、メディアや情報といったものに注意を払いません。しかし赤十字としては彼らにも無料診察を提供したい。ではどうやってそれを彼らに伝えられるか?そこで考え出されたのが空き缶によるメッセージ。

彼らのほとんどは身元バレのリスクから正社員として働くこともできないので、空き缶を集めリサイクル業者に売ることで生活をしています。赤十字はリサイクルマークの周りに、無料かつ匿名で医療診断を受けられるということと、診療サービスに関する追加情報に繋がる電話番号を記載したシールを貼り、街じゅうのごみ箱に空き缶を捨てました。こうして特定のターゲットへの情報伝達が行われ、不法滞在者およびホームレスたちは医療アクセスへの可能性を手にしました。

すべての者に医療を。福祉先進国北欧が大切にするノーマライゼーションの理念と平等精神が生んだまさに典型的な北欧らしい運動ではないでしょうか?

The Red Cross CANpaign from Konstellation on Vimeo.

参考:
The Red Cross CANpaign on Vimeo
不法滞在者やホームレスを無料の医療施設へ呼ぶために空き缶を捨てる「The Red Cross CANpaign」 | mifdesign_antenna