国内北欧トピックス

溜め息が出るほど美しい。『ノーマ、世界を変える料理』鑑賞レポート

先日、『ノーマ、世界を変える料理』を鑑賞してきました。
この映画は、英国のレストラン誌が選ぶ「世界ベストレストラン50」第1位に、これまで4度輝いたデンマーク・コペンハーゲンにあるレストラン「ノーマ(noma)」の壮絶な4年間に密着したドキュメンタリー映画です。

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ノーマと言えば、昨年東京に期間限定出店した際、定員約2千人に対し6万件以上もの予約が殺到したことでも話題になりました。ヒュゲリニュースでも、ノーマの東京出店をいち早く紹介しています。

映画で描かれているのは主に【ノーマの創業者兼カリスマシェフ、レネ・レゼピという人間】そして【大スキャンダルによる転落と苦悩】です。しかしこの映画の面白さは、この2つの主題を通して見えてくるものの多さにあるのではないかと思います。レネの料理に対するまっすぐな姿勢から私たちが学べる事は、きっと多いはずです。

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ノーマって?
ノー(nordisk:北欧の)マ(mad:食べ物)
使用する食材は地元の北欧産のみ、それがノーマのコンセプト。美食とは無縁と言われてきた北欧で、しかしレネはあえてそこにこだわったというのだからカリスマと呼ばれるわけですね(笑)

生きた蟻、道端に咲く薔薇、切り株に生えた苔
ノーマの料理が革新的である理由は、既成概念を覆す独創的な発想にあります。ノーマの料理に使われる食材は生きた蟻や、道端に咲く薔薇そして苔です。
映画の中でてくる料理の数々は決して、“よだれがでるほど美味しそう”なものではありません。なぜならそれは見たこともない料理で、その味や香りを私たちは想像することができないから。ノーマの料理は“美しいアートのような料理”なのでした。

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私が映画の中で最も印象に残った言葉は、「レネは頭のてっぺんからつま先までデンマーク人だ」という言葉です。これがどういう意味なのか、きっと映画を観れば分かるはずです。

色彩豊かでテンポの良い映画なので、ドキュメンタリーは苦手、という人でも意外と飽きずに観られると思います。是非とも食わず嫌いをせずに観て頂きたい一品です。

Information
『ノーマ、世界を変える料理』 4/29(金)より全国順次公開
劇場情報や上映スケジュールは映画公式HPにてご確認ください。
※テアトル梅田では5/20(金)にて上映終了の可能性ありとのことなので、大阪在住の方はお早めに!

写真・参考:『ノーマ、世界を変える料理』公式サイト