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あなたは、“元気満々な菓子パン”?それとも、“ソファーポテト”?

sofapoto

こんにちは、スウェーデンライターの山森です。暑かった夏も過ぎ去り、ちょっと早目のクリスマスツリーが各所で見られるほど冷え込んできましたね。寒くなると家に閉じこもって、温かいリビングでテレビばかりついつい見てしまいませんか?今回は、そのような人にぴったりなスウェーデン語をご紹介します!

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画像: Filmparadiset

タイトルにも挙げましたが、その言葉とは、「ソファーポテト」です(笑)。ソファーポテトとは、「家ばかりに閉じこもって、テレビなどを見て過ごす怠惰な人」のことをいいます。スウェーデン語・スウェーデン語辞書にも掲載されているほどスウェーデンに根付いている言葉なんです。一方で、「活力に満ちあふれたスポーティーな人」のことを「元気満々な菓子パン」といいます。ジャガイモと菓子パンに対するスウェーデン人の感覚ってなんなんでしょうね(笑)。

 

ソファーポテト王国ソルナ(Solna)!?

ストックホルムの医科大学であるカロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)の調査の結果、ストックホルム39地域の内、ソファーポテトが最も多く生息する地域がソルナであることが判明しました。調査方法は、該当39地域における一週間のテレビの視聴時間を収集し、平均時間の差から判断するというものです。結果、ソルナの平均視聴時間は約16.9時間(約2.7時間/日)となり、39地域の平均視聴時間である15.9時間(約2.3時間/日)より1時間長いことがわかりました。また、「ポテト」率の最も低いエーケルゥー(Ekerö)では、平均視聴時間は約14.5時間(約2.1時間/日)だったそうです。

一方、「菓子パン」が最も多く見られる地域はスーデルマルム(Södelmalm)で、一週間に歩いたり、自転車に乗る時間が129分(約18分/日)。39地域の一週間の平均運動時間が99分(約14分/日)、最も「菓子パン」のいないシャルホルメン(Skärholmen)では、も76分(約11分/日)であることがわかったそうです。

また、カロリンスカ研究所の調査の結果判明したことで研究者を驚かせたことが、充実したスポーツ施設がたくさんあるということが、その地域の市民が運動することと全く結びつかないということです。むしろ、地域間での運動時間の違いは、教育レベル、収入、職種による影響が強いという報告がなされています。

 

私の感覚では、ソファーポテトというネーミングから想像すると、もっとポテトポテト(笑)しているのかと思っていました。この調査はストックホルム限定でなされたので、1日2から3時間のテレビ視聴時間でソファーポテトと呼ばれてしまうかわいそうな地域がありますが、私が以前住んでいた北スウェーデンで同じ調査をしていたならば、真のソファーポテト王国を決めることができていたかもしれません(笑)。

それよりも、個人的に驚いたことは、1日10から20分しか体を動かしていないという結果です。ひょっとしたら、だから元気満々な「菓子パン」なのかもしれませんね(笑)。

健康を維持するために、私も「ポテト」ではなく「菓子パン」であり続けられるように努力したいと思います。

 

参考:Filmparadiset, DN.se