北欧現地ニュース

あなたの「クッキー」に価値がある、とデンマークで話題に

あなたの「インターネット利用履歴」でお金を儲けている企業があることをご存じですか?「ネット上の”匿名”個人情報の活用」が先週デンマークのニュースで話題になっていました。

Personal information

インターネットを使ってウェブサイトを見る際に、Internet ExplorerやSafariといった「Webブラウザ」を利用します。この「Webブラウザ」を通じて、あなたのパソコンやスマートフォンに一時的にデータを書き込み保存する「クッキー」と呼ばれる仕組み(個人を特定することはできません)を主に利用し、企業は例えば「あなたが楽天市場で見ていた秋物の洋服」や「H.I.Sで見ていた冬休みの旅行の行き先候補」といった「あなたが興味のある情報」に関する広告を、ピンポイントで配信することが出来るようになってきています。

「ネット上で示した興味に基づき配信される広告」はデンマークでも利用頻度が高まっており、2013年には3.15億デンマーククローネ(約5,800億円)という大きな市場となっています(2012年に比べて3倍以上に拡大)。しかし、多くのデンマーク人はそもそも自分の行動履歴が広告配信に使われていることや、そのデータに価値があることを知りません。

この流れを受けて「あなたが知らない間にあなたが”無料”で企業に提供している『興味関心』といった個人情報を利用して、お金を儲けている企業があるのですよ」と注目が高まったようです。

世界的な流れを見るとクッキーよりもさらに正確に、個人の趣味嗜好といった情報に合わせて広告を配信するための技術開発がGoogleやFacebook、その他多くのIT企業によって進められています(総じて『ビッグデータの活用』と呼ばれています)。デンマークは国をあげて環境やエネルギー、ヘルスケアといった分野でも先進的なテクノロジー(ビッグデータ)活用を進めていますが、このようなテクノロジー活用に関して今後デンマーク国民がどのような反応を示すのか、引き続き注目していきます。

参考:
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