ゲストライターとして記事を書いています、海野歩未です。
これまでフォルケホイスコーレの詳しい内容についてはヒュゲリニュースでも紹介されてきましたが、今回はデンマーク国内のフォルケホイスコーレを管轄している、デンマークフォルケホイスコーレ協会の方にお話を伺いました。
フォルケホイスコーレに関する参考記事:
>> フォルケって何だ?デンマークから始まった「おとなの幼稚園」をご紹介
>> なぜデンマーク人は世界一幸せなのか。その秘密は「フォルケホイスコーレ」にある?
もくじ
フォルケホイスコーレの概要
画像:The Association of Folk High Schools in Denmark (FFD)
フォルケホイスコーレとは成人のための教育を提供している学校のことをいいます。特徴的なのは、一般的な滞在期間が週単位から月単位であること。デンマーク各地にある学校が独自の教育プログラムを提供していること。他のクラスメイトと一緒に寝食を共にすること。17歳半以上の成人が対象であること、そして入学の為の試験が無いことなどです。
また、約70校存在するデンマークのフォルケホイスコーレが提供している科目は宗教、スポーツ、ライフスタイル、食、メディア、デザイン、デンマーク語や文化、芸術、文学など様々です。学費や、より詳しい内容は、冒頭で紹介した以前の記事をご確認ください。
フォルケホイスコーレ担当者インタビュー
フォルケホイスコーレ協会のアンドリース(Andreas)さんにお話を伺いました。
フォルケホイスコーレの特徴を簡単に言うと何でしょうか.
デンマーク人にとってフォルケホイスコーレの位置づけを教えて下さい。
すぐに大学に入学したり就職したりする人もいますが、様々な経験をする時間をもつ人も沢山います。高校を出ただけでは自分が何をしたいのか、自分は何が向いているのか分かりませんから。フォルケホイスコーレはその1つの選択肢だと思って下さい。成績表や資格などを取ることはできませんが、各学校は独自の学習プログラムを提供しています。学生は自分が気になる学校やプログラムを選んで学び、体験します。そしてそれらを通して、自分がもっとその分野について学びたいのか、別の分野に関心があるのかなどを知るきっかけとなる場なのです。
日本人の学生が入学することはできますか?
注意して欲しいのは学校や授業によって英語で授業が受けられる、デンマーク語で授業が行われるなどありますので、自分が何を何語で学びたいか確認してください。
学校の50%以上はデンマーク人で占められていますので、学校生活を彼らと送ることでデンマーク人やデンマークの文化、そしてデンマーク語にも触れることができるでしょう。もちろんそれ以外の国(多くは北欧、周辺のヨーロッパ等)の生徒とも交流できるでしょう。寮がありますので、シェアルームで彼らと一緒に過ごす経験も貴重なのではないでしょうか。
期間はどれくらいですか?
フォルケホイスコーレには入学試験が無いのですよね。また,英語で授業を受けられる学校もあるのですよね?
どのようなビザを取得すれば良いのでしょうか
退職者でも入学可能ですか。
学校選びは入学する手続きはどのようにしたらいいのでしょうか。
まとめ
日本人でも自分が興味のある分野の授業を行っている学校を選んで彼らと衣食住を共にして学ぶことが可能です。長期休暇やワーキングホリデーを利用して、退職後の生涯学習の一部として、新たなことを学びたいと思っている人、デンマーク語やデンマークの文化、人と関わる経験をしてみたい人などに良い機会を与えてくれることでしょう。
人生の中で異なる国や文化の中に身を置いて、様々な経験や価値観に触れ、新しい人に出会うことに挑戦してみるのも自分の貴重な財産となるのかもしれません。どちらの文化が良い悪いと評価するのではなく、まずは色々なことに触れて、自分がどうそれに反応し、吸収し、消化していくのかを見つめること,きっと換え難い経験になるでしょう。
彼らから、そしてこのフォルケホイスコーレから、あなたは何を学びますか。