「ようこそ、当館へいらっしゃいました。入館料は1500円です。
あ、お客様は男性ですね。失礼しました。それでは入館料、2000円いただきます」
えー!って思いますよね。ここは美術館、合コンではないのですよ。
でも、スウェーデンでは実際にこんなことがあったんです。
もくじ
賃金格差に目を向けてほしい
入館料による「男女差別」を行なったのは、ストックホルムにあるフォトグラフィック・ミュージアム(Fotografiska museet)。
先日の3月8日、国際女性デーに合わせての実施でした。
「いまだに残る男女の賃金格差に目を向けてほしい」との思いで、このキャンペーンは昨年スタート。
現在のスウェーデンでの男女賃金格差を入館料に反映させることで、日ごろ女性が抱いている不平等感を男性にも実感してもらうのが狙いです。
<Image | Max Plunger>
現在、スウェーデンでの男女賃金格差は13%(2017年)。というわけで女性145クローナの入館料を、男性はこの日13%増の、163,85クローナ支払うことになりました。
日本円に直すと女性およそ1885円、男性およそ2156円となります。うーむ、差が大きいようなそれほどでもないような。
しかし、状況を日本に置き換えるともう少し差がハッキリします。
日本での男女賃金格差は27%(2016年)となっており、女性1885円の入館料は、男性だと2394円になります。
来年はどうなる?
昨年につづいて2年連続で実施された、入館料差別キャンペーン。来年はどうなるのでしょうか。
フォトグラフィック・ミュージアムは「次の統計データで、賃金格差が縮まっていることを望みます」とコメントしています。
ストックホルムの中心観光地「ガムラ・スタン(Gamla Stan)」エリアから徒歩数分の場所に位置しているフォトグラフィック・ミュージアム。
この話題を機に、北欧旅行で行きたいところリストに加えてみてはいかがですか?
Fotografiska museet höjer entréavgiften för män – i år igen | SVT Nyheter
女性の賃金、16年は男性の73% 格差解消なお遠く | 日本経済新聞