ハミングをしながら人形遊び・・・と思いきや、人形の髪の毛を切ってしまう女の子。放り捨てられる椅子。タバコの火を押し付けられた写真、燃やされるCD、レコード。そして再び、はじめの女の子が毛糸玉のようなものを放り投げています。このCM、なんだかわかりますか?

実はこれ、デンマーク対スウェーデンのサッカーの試合に向けた、闘争心むき出しのデンマークのCMなんです。

サッカー好きの方ならご存知かもしれませんが、11月14日と17日の二日にわたって、デンマークとスウェーデンは2016年開催のサッカーヨーロッパ選手権プレーオフ戦を戦っていました。勝者が本戦出場の切符を手にする重要な試合。絶対に負けるわけにはいきません。いや、勝たなければいけないのです。

国を挙げた応援を促そうと、デンマークのテレビ局kanal 5が考えたCMのひとつがこれ。相手国スウェーデンのシンボル、アイコンといえるものを破壊し燃やすことで、その勝利への執着の強さを見せつけるものでした。

Screen Shot 2015-11-21 at 10.43.58 PM

最初の犠牲者は、スウェーデンが世界に誇る絵本『長くつ下のピッピ』から主人公のピッピ。軽やかなハミングを奏でる少女に、ツインテールが無残にも切り刻まれてしまいます。その次に放り捨てられたのは、椅子。この椅子はスウェーデン家具メーカーIKEAの椅子ということになっています。その後、スウェーデン国王カール16世グスタフは写真の中でタバコの火を押し付けられ、ABBAやAce of Baseといった有名スウェーデンミュージシャンたちのレコードやCDが見るも無残に焼かれていきます。

そして、彼女が手にしているオレンジ色の毛糸玉のような物体。見覚えがありませんか?そうです、ピッピの頭です。ツインテールの片方を切り落とされたピッピはその後も次々と切り刻まれ、ついには首をちょん切られてしまったのです(そのあまりに残酷なシーンはさすがに映されていませんね・・・笑)。ツインテールを失って頭だけになったピッピをもてあそび、放り投げる少女。ワルすぎです(笑)

ここまでされて、スウェーデンは黙っていられるのでしょうか?それでは、スウェーデンサイドの反応をお聞きください。

「うん、おもしろいよね。闘いはもう始まってるんだなって感じだよ。実は最初、僕たちもこういうのをしようと思ったんだ。同じようにデンマークのアイコンを標的にしてさ。でもね、そういうのがひとっつも見つからなかったんだ」

なんという秀逸な返し。デンマークにしてはこれほどの屈辱もないでしょう。

両国を大いに燃え上がらせたデンマークとスウェーデンの試合は、二試合結果合計4-3でスウェーデンが勝利し、本戦出場を決めました。スウェーデン、おめでとう!

参考:
Här förklarar Danmark “krig” mot Sverige | Landslaget | Expressen