みなさん、「ニッケルハルパ(Nyckelharpa)」って聞いたことありますか?
実はこれ、スウェーデンのウップランド地方を発祥の地とする、伝統的な民族楽器の名前なんです。私はスウェーデンに2年住んでいましたが、恥ずかしながらこの楽器の存在を、つい最近知りました。そして、この楽器の奏でる音を、先週初めて耳にすることができました!
参加してきたのは「北欧音楽&文化講座 Vol.7 スウェーデン 北欧・初夏の花咲く頃に」というシリーズ化されている人気イベント。ということで本日は、このイベントについてレポートをさせていただきます!
イベントは2部構成になっていて、まず第1部では鎌倉和子さんが演奏するニッケルハルパと、旦那さんの博史さんが演奏するボタン式アコーディオンのミニコンサートが開催されました。続いて、第2部では織物作家である仲原杏子さんが、ご自身の滞在経験をもとにスウェーデンの魅力的な夏についてお話をしてくださいました。
もくじ
第1部:ニッケルハルパと踊る
鎌倉和子さんは、実は46歳のときにニッケルハルパと出会ったそうです。その後スウェーデンへ留学して民族音楽や民族舞踊を学び、今は日本でニッケルハルパを普及すべく、講習会や演奏活動などに力を注いでいらっしゃるとのこと。イベントでは、アコーディオン奏者である旦那さんと共に演奏し、おまけに民族舞踊まで披露してくださいました!
このニッケルハルパというのはバイオリンのように見えますが、音を出す時は実は弦を押さえるのではなく、ピアノのようにキーを押さえる仕組みになっています。ですので一見複雑そうな楽器に見えますが、初めての人でも簡単に始められるそうですよ。
また、もともとニッケルハルパは農民の楽器なので、バイオリンのような高貴なものではなく、実は昔から手作りだったそうです!驚きですよね。鎌倉さんの演奏しているニッケルハルパも、特注だそうです。
色々とお話を聞いていく中で、鎌倉さんの言葉でとても印象的だったのが、「間違った音なんてない。民族音楽はみんなで楽しむことが大事」ということです。それを象徴するようなビデオを紹介してくださったのですが、せっかくですのでみなさんにもぜひご覧いただきたいと思います。
[youtube value=”UdeO8FKp63E”]
老若男女さまざまな方がとっても楽しそうにニッケルハルパを演奏している姿を見ていると、思わず自分もそこに飛び込んでみたくなりますよね!
「人がみんな幸せであることが一番大事、という北欧的な考え方が見えてくるそんな暖かい音楽世界です」という言葉が日本ニッケルハルパ協会のホームページに載っているのですが、そんな雰囲気が鎌倉さんの演奏からも滲み出ていて、とても楽しいコンサートでした。鎌倉さん、ありがとうございました!
第2部:夏のスウェーデンを旅する
続いて、第2部では織物作家の仲原杏子さんが、スウェーデンの魅力的な夏について語ってくださいました。仲原さんは、2010年にストックホルムの職業訓練学校のテキスタイル手工芸科へ交換留学され、織り、刺繍、フェルトなどスウェーデンの手工芸を学び、今は日本で個展やワークショップなどを行っているそうです。
今回のイベントでは、仲原さんが昨年の夏にスウェーデンを訪ねた時の写真を中心に、スウェーデンの夏の過ごし方について色々なお話をシェアしてくださいました。夏至祭やサマーハウス、ベリー狩り、ザリガニパーティーなど、私からしてみると懐かしい写真ばかりで、とっても癒されました!
また、仲原さんは、スウェーデンの切り絵作家として日本でも有名なアグネータ・フロックさんのご自宅やサマーハウスにもお邪魔したそうで、その時の写真も紹介していただきました。
仲原さんご自身は織物作家として活躍されているとのことでしたが、今度お会いする機会があったら、ぜひ制作活動についてもお話を伺ってみたいと思います!
以上、「北欧音楽&文化講座 Vol.7 スウェーデン 北欧・初夏の花咲く頃に」のイベントレポートでした。この講座にご興味のある方はぜひ次回参加してみてください!
第8回 6月16日(日)
フィンランド『夏至祭のかがり火を囲んで』
第1部:カンテレ演奏 はざた 雅子
第2部:フィンランドパンの魅力 伊藤 昇(株式会社紀ノ國屋アトレヴィ三鷹店店長)
第9回 8月4日(日)
ノルウェー
第1部:ハーディングフェーレ演奏 樫原聡子
第2部:アルネ&カルロスの「夏の庭」とニッティング作品
会場:カワイミュージックスクールレプレ新宿
各回:13:30~15:00
参加費:3,150円(ティータイム&おみやげ付)
*各回40名限定
お申し込み:カワイミュージックスクールレプレ新宿
企画協力:株式会社ノルディックカルチャージャパン