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デンマーク流“定年”論〜労働市場はどうあるべきか?

デンマークの労働大臣Mette Frederiksen氏が「年金生活に入るかどうかは労働者自身が決められるようになるべきだ」という提案を始めました。

When to retire
画像:Minister vil stoppe tvungen pension til 70-årige | Politik | DR

現在デンマークでは70歳になると企業が労働者を解雇することになっています。しかし「『70歳になった段階で自動的に労働市場から退場』という法律は現代社会に合っておらず、実際に70歳を越えても働きたい、十分に働ける人はたくさんいる。」とMette氏は伝えています。昨夏から主な野党もこの「70歳定年」の法改正に前向きな姿勢を示しています。なお、今回の提案では裁判官、警察官、牧師といった職業は対象外となっています。

この提案に対しデンマーク国内では「すごく良いアイデアだと思う」という人もいれば、「若者に仕事を”譲る”べきだ」という声もあがっています。デンマークでは日本よりも雇用主が正規雇用労働者(サラリーマン)をクビにすることが容易なため(その分、労働者の権利もしっかり保障されている)、仕事が出来ないのに職場に居座り続けるということは難しそうですが、実際に法改正が行われるのか今後の動きに注目したいと思います。

参考:
Minister vil stoppe tvungen pension til 70-årige | Politik | DR

DIN MENING Er det godt at ældre selv kan bestemme pensionsalder? | Nyheder | DR
Flertal vil afskaffe tvungen pension for 70-årige | Politik | DR