アルゼンチンからフィンランドへ、タンゴを巡る旅。映画『白夜のタンゴ』をご紹介。

タンゴと言えば、アルゼンチン。とは知らないまでも、たぶん南米辺りのもの。きっと、多くの方がそう思っているはず。かく言うわたしも、この映画を知るまでは、フィンランドとタンゴとが結びついたことはありませんでした。

しかし、フィンランドが世界に誇る映画監督アキ・カウリスマキ氏はこう話します。

アルゼンチン人はタンゴの起原を完全に忘れてしまっているんだ。タンゴはスキーやサウナと同じようにフィンランドで生まれたものなんだ

引用：映画『白夜のタンゴ』公式ウェブサイト

何でも、タンゴは元々フィンランドの船乗りによって、ウルグアイ経由でアルゼンチンに伝わったものだ、と主張するのです。

ちょっと意外ですが、フィンランドはダンスが盛んな国なのだそうです。伝統的なお祭りではダンスホールが設置され、そこで人々はダンスを楽しみます。シャイなフィンランド人男性が愛を伝えるのに一役買っているのが、このタンゴとダンスなのだとか・・・。

さて、この「フィンランド、タンゴ起源説」を耳にしたアルゼンチン・ブエノスアイレスのタンゴミュージシャン3人は「タンゴはブエノスアイレスで生まれたんだ！」「タンゴだけは譲れない！」と、その真偽を見極めるためにフィンランドへ。アルゼンチンとは別世界とも言えるフィンランドの自然の中を旅し、現地のタンゴミュージシャンと交流し、自分達の知らないタンゴを知っていくことになります。

さあ果たして、タンゴの起源はどこにあったのか？

ゆったりとしたフィンランドの自然を背景に流れる、アルゼンチンタンゴとフィニッシュタンゴの違いを味わいながら、是非その結末を見届けて下さい。