みなさん、いま巷で話題のブログ『北欧女子が見つけた日本の不思議』をご存知ですか?
現在日本に住む北欧女子のオーサ・イェークストロムさんが綴る、4コマコラム形式のブログです。出身地であるスウェーデンでプロのマンガ家として活動してきた彼女が描く、北欧女子から見た日本のちょっと面白いところを楽しく表現した4コマはとってもわかりやすく、最近ではあちこちのウェブサイトで紹介されたり、先日はついに『めざましテレビ』にもデビューされました。
さらに、3月6日には出版も控えるオーサさん。そんな彼女に、北欧ヒュゲリニュースはインタビューをすることが出来ました!たっぷりお時間をいただき、面白いお話を伺えましたので、じっくりご紹介しますね。
北欧女子オーサさん、スウェーデンから日本へ来たのは何で!?
日本に来られたきっかけを教えてください。
まず「日本に住みたい!」と思ったのがきっかけですね。でも(私は)日本人じゃないので、いろいろビザが必要じゃないですか。それで、まずは日本語学校で日本語を勉強することになりました。そのあとで、日本で仕事をしたければなにか、大学の卒業か、日本の専門学校を卒業しなければならないので、グラフィックを学ぶ専門学校に入学した、という流れでした。ほんとはマンガ学科に入学することも考えたのですが、スウェーデンでもマンガ学校に行きましたので。
日本に来られる前から日本語がお上手なんですか?
いやあ、あんまりですね。でも、スウェーデンにいる友達の奥さんが日本人なので、一緒にプライベートレッスンをしてもらいました(笑)
最近の活動について教えてください。
実は最悪の運でしたが、学校の卒業制作の締め切りと今回出版する本の締め切りが同じ日に重なってしまっていましたので、最近まではちょっと大変でしたが、今は落ち着きました。とはいっても仕事をするようになったのは去年の11月から。それまでは趣味として暇な時にマンガを描き続けました(笑)
日本の学校ではどんなことを学ばれていましたか?
あの、ちょっと日本の特徴かもしれないし、よくわからないんですけど。今は2年生なんですけど、1年生のときはずっと、タイポグラフィーなどを手書きする課題ばかりでしたね。パソコン作業じゃなくて、手書きです。それにはちょっとビックリしましたね。パソコンですると5分くらいの作業ですけど、手書きは8時間とか(笑) でも日本は、そういう手描きの作業とかすごく上手ですよね。マンガがいちばんわかり易い例だと思いますけれど。
北欧女子オーサさんから見た、スウェーデンと日本のちょっと違うところ
日本に来て1番の苦労話(あるいはカルチャーギャップを感じたこと)を教えてください!
ちょっと高くなった失敗もありますね。1回、スウェーデンから来た友達と銀座のレストランに行きました。その友達は肉と魚を食べないのですが、お店の外見からはあまりわからずに入ったお店がお寿司屋だったんですね。入ったらお店の人がびっくりしていて「外国人に慣れていないのかな」と思って「魚が入っていない寿司は作れますか」と聞きました(笑)そしてそのお寿司はとっても美味しかったんですけど、会計が来た時2万円とかでした(笑)
よく、そんなお店に入りましたね!
そうですね、あのまあ、本当に高級なお寿司屋さんはサインがないじゃないですか。それに私はちょっと「これは大丈夫かな」と思ったんですけど、友達はやる気がいっぱいあって(笑)
なるほど、では逆に日本に来て仕事上で1番嬉しかった話を教えてください!
ああやっぱり、今描いている4コママンガの出版が決まったときですね。出版になるというメールが来ました時に、友達とシャンパンでお祝いしました(笑)
オーサさんが日本で学んだ仕事術あるいはライフスタイルで、スウェーデンでも取り入れられそうなことはありますか?
うーん、なんだろ。スウェーデン人はなにかというと勝手に自分がしたいことをしますね。そういうのがなんか、別に悪いことではないかもしれませんが、もうちょっと周りの人にとってどうかとか、読者にとっての面白さとかももうちょっと考えて欲しいかな。「自分が面白いから作る」だけの理由じゃなくて。あとは、日本の仕事をする方法はすごく丁寧ですね。特にスウェーデンの政治的なマンガとかは、ものすごく雑に描かれていますね。
画像:『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』よりそれと日本人は、仕事に対してすごいプライドがありますから、店員さんでも駅員さんでも丁寧に仕事しますね。熱心ですね。で、スウェーデン人はそういう気持ちはありません(笑) たぶんマクドナルドに働いている人は、笑顔もしないと思います。すっごく悪いです(笑)
逆に、日本の人におすすめしたいスウェーデンの良いところはありますか?
一般的に多分、スウェーデンにはあんまり残業がないですね。でも残業がなくてもだいたい同じ仕事量が出来るらしいんですね。なので日本はたまに残業しすぎるかもしれないと思います。社員のやる気が高すぎるので。私の日本の友人の会社は、8時過ぎたら会社にいるのを禁止しました、する必要がありました。それはスウェーデン人としてちょっと、びっくりしますね。
そういえば、スウェーデンではよく、職場でフィーカ(Fika)されているって聞いたことがあります。
フィーカ?(笑) フィーカ、大切です!スウェーデンはね、お昼の3時、絶対フィーカがあります!どんな会社でも!
以前北欧在住の日本人に「スウェーデン人は日本人と比べてディベートが得意だけど、プライベートではシャイ」といったお話を伺ったことがありますが、どのように思われますか。
すごくあたってます(笑) あってると思います。えっとなんていうか、やっぱりディベートするのが好きですけど、でもけんかは大嫌いです。うまくディベートするとけんかになりませんね。学校でもディベートの授業があります。そしてプライベートにはシャイですね。知らない人と話さないとか、いろいろあります。
学生だと学校でディベート出来そうですが、社会人でディベートってどんな時にするんですか?
いっぱい必要になるときはあると思いますけど、例えば仕事で何かアイデアがあって、自分のアイデアで人を動かしたいときにディベートのスキルがあるとすごく役に立ちますね。でも暇な時も、友達とフィーカをするときにとか、政治的な話とかディベートするのが好きかもしれません。日本人はあんまり好きじゃないですよね。
そうなんですよね。まあ苦手というか、やり方がわからないということもあるかもしれませんね。学校で習わないですし。
スウェーデンの学校では、教科書じゃなくて、自分で情報を集めて、その情報を見て自分の意見を作っていきます。
日本で暮らすオーサさんが、最もヒュゲリを感じる時!
それでは、今後の目標を教えてください。
ちょっとまだ考えている途中ですね。デザイン会社に就職して、暇な時にマンガを描いてからデビューするのが元々のプランでしたが、グラフィックデザインの学校に入学した後にデザイン会社は1番残業が多いと聞いて(笑) フリーランスの生活が日本でもできたらベストですね。そしてもし、いつかスウェーデンに帰る事になっても、マンガを描き続けたいですね
オーサさんにとって、もっともヒュゲリ(デンマーク語で心地良い・リラックスできるという意味)な瞬間はどんなときですか?
そうですね、仕事と課題が終わって、寝る前に1時間ベッドの中で好きな、今興味があることをしている瞬間。例えば、今ハマっているアニメを1エピソード観ますとかマンガを読むとか、そういった時間ですね。たまにスナックを食べる時もありますね。ちょっとカラダに悪いんですけど、寝る前に(笑)
画像:『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』より
日本のお菓子でなにがお気に入りですか?
えーと、ハッピーターンが好きです!(笑)
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北欧女子、オーサさんのインタビューはいかがでしたでしょうか?
これまでヒュゲリニュースでは主に、北欧在住の日本人の方に、日本人から見た北欧の実態についてお話を伺う機会が多くありました。でも今回、日本にいらっしゃるスウェーデン人から見た日本という、逆の立場からの意見を伺うことができ、非常に勉強になったなと思います。
そんなオーサさん、日本デビューとなる本の出版を控えています。その、本に関するお話も別途伺っていますので、そちらの記事もぜひご覧ください!
> もうひとつの記事『『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』発売開始!』へ
ひと足お先に読ませてもらいましたが、これまでブログで公開してきた4コマだけでなく、新作の4コマも沢山加わっていて、楽しく一気に読み進められる内容でした。日本と北欧の違いってなんだろう?ということを考えるきっかけとして楽しく読める事間違いなしだと思いますよ!要チェックです。
また、オーサさんのブログには、今回出てこなかった面白い”北欧女子から見た日本の不思議”エピソードがいっぱい載っています。まだご覧になられていない方はまずこちらを見ていただきたいと思います。
http://ameblo.jp/hokuoujoshi/