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トレンドは、エコな「あれ」。スウェーデンの最新クリスマスプレゼント事情とは?

今年も12月に入り、街の至る所でクリスマスが感じられる季節になりましたね。
クリスマスや年末年始に向けて、忙しくしておられる方も多いのではないでしょうか。

さて、スウェーデンでは毎年、この時期になると「今年のクリスマスプレゼント(Årets julklapp)」が発表されます。
HUI Researchという消費動向調査機関が選考・発表しているのですが、その選考基準は

  • 目新しいものや、その年に新たに関心を集めたもの
  • その年に売上が高かったもの
  • その年を表すもの

の3点のうち、1つ以上を満たしているものとされています。

日本のテレビやメディアでも、今年流行った言葉や音楽などが発表されるように、スウェーデンではクリスマスプレゼントが世相を表す1つの指標とされているようです。
発表が始まったのは1988年で、初年度に選ばれたのはホームベーカリーでした。
ちなみに2017年は電動自転車、2016年はVRヘッドセットが「今年のクリスマスプレゼント」に選ばれています。

2018年の「今年のクリスマスプレゼント」は、エコな・・・?

そんなスウェーデンの「今年のクリスマスプレゼント2018」に選ばれたのは、リサイクル衣類でした。
これは、全体もしくは一部がリサイクル資源から製造されている衣服、古着のことを指します。
HUI Researchによると、この結果は「国民の持続可能な資源への関心の高まりと、天候や環境の変動に対する不安を反映している」とのこと。
今年の夏は酷暑がヨーロッパ各地で長期化し、乾燥による森林火災が問題となりました。そういった背景もありそうです。

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<画像はイメージです>

筆者個人としても、スウェーデン人は年齢に関係なく、割高でもECOマークのついている環境に配慮した食料品などを選ぶことが多く、環境と消費に対する意識が高いと感じていたのですが、今年は特に衣類に関心が向けられたようです。

また、小さな町でも地元のリサイクル用品店があるところが非常に多く、衣類以外のリサイクル用品自体も、スウェーデン人にとっては非常に身近なもののようでした。そういったところも、「今年のクリスマスプレゼント」に関係しているのかもしれませんね。
リサイクル用品店には雑貨や書籍、家具など本当に色んなものが置かれているので、スウェーデンを訪れた際に覗いてみると、掘り出し物が見つかるかも?

参考:Årets julklapp 2018 Det återvunna plagget|HUI Reserch