本日は最近私が衝撃を受けたあるデンマーク若手詩人を紹介します。名前はヤヤ・ハッセン(Yahya Hassen)デンマーク人には珍しい名前ですが、それは彼がパレスチナ人の両親を持つ移民2世だからです。若干18歳にして衝撃的デビューを果たした彼の作品は超攻撃的なもので、実際に多くのメディアから批判や中傷を受け、物議を醸しています。

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画像:Denmark’s Controversial Teenage Muslim Superstar Poet | VICE United States

彼のデビュー作である詩集『Yahya Hassen』は、自分の親や親世代への怒り、両親に虐げられてきた自分の子供時代、暴力や犯罪などをテーマに少々汚い言葉をも使いながら訴えかけるものが多く、なにより彼の詩の最大の特徴はすべての文字が大文字のデンマーク語で書かれていることです。

このすべて大文字で表記するという行為は、アルファベット表記の言語においては読むのに時間と手間がかかるため相手に失礼な印象を与える、または威圧的とも捉えられることがあるそうです。しかしハッセンはあえてこの挑戦的手法をとり、自らの詩を強力なものにしているのです。ライター個人としては、移民2世として生まれた彼の心の葛藤がこの言語表記から感じ取れました。つまり、自分にはパキスタン人の血が流れているが、自分が憎むべき両親と同じ国籍だとは認めたくはない、一方デンマークは生まれた土地、祖国なだけで自分のルーツではない。自分はどこの国の人間でもないのだ、という心の叫びを本来ならば存在しえない言語表記に反映したのではないでしょうか?

2013年、ある文学フェスティバルにおいて彼が発表した動画が会場で多くの注目を集め、話題を呼びました。その後デンマークのニュースサイトDR(Denmark Radio)で彼の動画が取り上げられたことにより、ハッセンは一躍有名に。どんな内容か気になりますよね?噂の動画がこちらです。

どうですか?ただの詩の朗読とはちょっと違いますよね?ばかげたパフォーマンスだと彼の動画を批判する人もいれば、彼こそスーパースターだと彼に共感し賞賛するムスリムの若者も多くいます。たとえ内容がわからなくても、とにかくインパクトがあり強く印象に残るパフォーマンスですよね。みなさんは何を感じたでしょうか?

参考:
Denmark’s Controversial Teenage Muslim Superstar Poet | VICE United States

2015年9月30日追記:読者の方からご指摘をいただき、彼の出身地を「パキスタン人」としていた箇所を「パレスチナ人」と修正させていただきました。ありがとうございました。