今年の2月に、デンマークで賞味期限切れの食品を販売する画期的なスーパーが誕生しました。
しかし、実はデンマークの廃棄食料に対する取り組みはこれだけではありません。閉店前のレストランから廃棄直前の食料を割引価格で購入することができるアプリ「Too Good To Go」がデンマークで開発され、いま世界各地での展開が広がっています。
<画像:Too Good To Go 公式HP>
「余った食料」と「食料を求める消費者」とを繋ぐこのアプリの優れている点は、2つの社会問題を同時に解決することができるところです。
いま多くの先進国ではあまりにも多すぎる廃棄食料が問題となっていますが、反対に多くの開発途上国では貧困や飢餓の問題が絶えません。例えば、日本では1年間に約1900万トン(平成25年度、農林水産省)の食品が捨てられています。もしこれらの食料が捨てられずに活かされるとしたら、約7000万人(日本の人口の半数以上)の人々が1日に3食食べられることになります。世界的に見れば、全世界の総生産量の約40%が食料廃棄物となって捨てられている現状です。
つまり、Too Good To Goはこの2つの社会問題を解決へと導く革新的なアプリなのです。
無料アプリ(iOS/Android)をダウンロードし、ログインすると、自動で現在地近くのお店とメニューを教えてくれます。気に入ったメニューをオーダーし、オンラインで決済すれば、あとは閉店時間の1時間前にお店へ行って料理を受け取るだけ(ウェブサイトからのオーダーも可能)。とても簡単なうえに、価格は2ポンド(約260円)から、高くても3.8ポンド(約500円)だそうです。かなりお得ですね。 公式Instagramアカウントでは加盟レストランのその日のメニューがアップされていたり、実際の利用者の投稿が再投稿されていたりしますが、余りものとはとても思えません!
<公式Instagramアカウントより>
デンマークで始まり、今では欧州6か国でサービスが利用されていますが、今後も更なるエリアの拡大を図っていくそうです。日本での導入もぜひ、期待したいところですね。しかし第一の目的としてはまず、食料廃棄に対する問題意識をより多くの人に持ってもらうことだそうです。TGTGの取り組みに関して少しでも良いなと思ってくださった方は、Too Good To GoのFacebookページにいいね!をして、多くの友達に知らせてあげてみてください。